ボクシングデーのスト破りの続きです。
ボクシングテーの翌日、早くパリを脱出しなくてはと、意を決してホテルをチェックアウト。
一泊一万円はあまりにもきつい出費。
多くても3000円と考えて旅している者にとって、かなりきつい。
荷物を持って、リヨン駅へ。
昨日と雰囲気は同じであるが、人々がTGVに乗って待っている。
席は満席。
どれかの列車が出発するはずである。
どの列車がいいのか各列車を見比べていると、世界最速の記録プレートをつけたTGVを発見。
行先を見ると、スイスのジュネーブ。
出発させるのであればこれに違いないと、デッキには場所取り。
一時間ほど待っていると、車内アナウンスとともにドアが閉まった。
私の選択は正しかったようである。
車内は満員でたくさんの立ち席客がいたので、ずっとデッキで立っていると、 退屈になった子供がデッキまでやってきた。
暇つぶしにと、日本の硬貨を見せて、欲しいのはないかとジェスチャーでしめすと、 選んだのは一円硬貨。
子供にとって、銀色に光る硬貨がよかったようである。
その子供が自分の席に帰り、嬉しそうに親に見せているのがデッキから見えた。
しばらくすると、その子が缶ジュースを持って戻ってきた。
お礼だという。
いやいや、一円がジュースに変身である。
何も買わずに乗り込んだ私にとって、ありがたい飲み物であった。
列車は徐行するところもあったが順調にスイスに進んだ。
ただ、気にかかるのは、切符を買わずに乗ったことである。
車掌が来ると買おうと思っていたが、全くその気配がない。
無賃乗車で捕まるのは嫌なので、車内で英語を話せる人を探して訪ねると、
一言 Today is special day と。
それに合わせて、車内からスペシャルデーの合唱が。
みんな買っていないんだと納得。
いやいや、フランス人って、いい性格してますよね。