昨日、露出の話をしたので、今日はピントの話をします。
写真の基本は、露出とシャッタースピード、そして、ピントです。
昔、宮崎美子さんという女優がいました。
今もいますか?
そうですか、すみません。
彼女に騙されて、α7000というミノルタのカメラを買ったのが、今からちょうど30年前。
このカメラ、何がすごかったかと言うと、ピントが自動であっちゃうんです。
今では当たり前ですが、初めて手にしたときはカメラの革命だと感激したものです。
当然、世界中でバカ売れで、手に入りません。
その1985年、わたくしヨーロッパを旅していて、シャルルドゴール空港の免税店で見つけました。
見た途端、即決で購入です。
当時の写真の撮り方は、事前に露出とスピードを決めておき、シャッターチャンスの時に撮るわけなんですが、
この時、リングを回してピントを合わせないといけないのです。
風景写真とか集合写真とかゆっくり撮れるものはいいのですが、
人物を入れたスナップ写真は、なかなかいいものが撮れませんでした。
いいのが撮れたと思ったら、ピンボケなんてのはよくあって、
なお且つ失敗はデジタルでないので、フィルム代としてペナルティを払わないといけなくなります。
何度、泣いたことか・・・
それがです、それがナント、カメラが勝手にピントを合わせてくれるのですから、買わないわけないでしょう(笑)
しかし、それでもピンボケ写真が残ります。
どこにピントが合っているかが問題なので、それが違っちゃうとボツ写真となり、やはりペナルティを払います。
ここで被写体深度が関係します。
物理の授業する必要もないし、私も分からないのでスルーして・・・
被写体深度の要因に、絞りと焦点距離が大きな要因となってきます。
この辺は、わたくし経験値としてわかります(笑)
何が言いたいかと言うと、この被写体深度が大きければ、ピンボケ写真になる確率が減るわけです。
逆を言えば、望遠を使うほどピントが難しくなり、
暗くなるほど、露出のオート機能が開放値にむかうのでピンボケになりやすくなります。
これを逆手にとって楽しむのが、後ろをぼかして上手に見せるテクニックなんですが・・・
露出を小さくして、焦点距離を大きくすると、被写体深度が小さくなり、後ろがボケるわけです。
そういえば、私の頭の中も被写体深度が小さくなっているようです。
で、この話の結論なんですが、広角で撮る、明るいレンズを付ける。
これが、ピンボケをふせぐコツとなるわけです。
次の写真、ファインダーを見ないで、彼女と話しながら撮ったものです。
広角つけていると、ピンボケがふせげているのです。
それと、ついでなので一言。
他人のアップを望遠で撮らないこと。
犯罪とまてはいきませんが、マナー違反です。
人を撮るときは、相手に撮っていると分かってもらうことが大事です。
了解も撮らずに望遠で撮るのは、一種の盗撮です。
ときどきブログを見ているとその手の写真を見かけますが、
後ろがボケていて上手そうに見えますが、気を付けましょうネ。
ちなみにこの彼女の写真は本人にも、ご両親にも見せています。
かわいく撮れていると喜んでもらえました。
さて、最後に昨日紹介した相原正明さんの本
ランドスケープ・フォトの極意 のなかに、こうあります。
風景写真の王道は広角写真
望遠ズームで切り取るな とあります。
そして、
ズームレンズは、お寿司のわさびのようなもの とも書いてます。
後ろの言葉微妙ですが(笑)
今日も、私の独り言にお付き合いいただいてありがとうございます。