昨日、英語で失敗した恥ずかし話をしましたが、
たまには得することもあります。
初めて、パリに行ったとき、パリからロンドン行の飛行機を空港で待っていました。
飛行機が遅れて出発するので、搭乗口付近のカフェで、
無料の飲み物を提供するというアナウンスが流れました。
立ち飲みスタンドですから、コーヒーを貰って、壁際で飲んでいると、
アメリカ人らしい旅行者が話しかけてきました。。
いきなり、君はフランス語が分かるのかと言います。
いや、まったく分からない、メルシーとか、アンドゥトゥワ位だと答えだ。
すると、どうやってそのコーヒーを手に入れたかと聞いてきます。
私は、普通に、あのスタンドに行って、コーヒーと言うと貰えるよ、と答えると、
自分も同じように、あのスタンドで頼んだのだが、
まったく相手にしてくれない、と嘆いている。
私はすぐ分かりました。
今こそなくなりましたが、当時のパリはアメリカ人嫌い。
フランスに来るなら、フランス語を勉強してから来いという国でした。
まさかと思っていたのですが、実際にお目にかかれました。
もし、私も流暢な英語を話していたら、コーヒーは貰えなかったでしょう。
たどたどしい英語が功を奏したようです。
このころ、ヨーロッパでは、今の中国人ほどではないですが、
アメリカ人観光客が各地で好き放題していました。
ミラノ駅のレストランでも、英語で頼んだ客は後回しという場面にあったことがあります。
私も英語で頼んだのですが、なかなか来る気配がなく、
後からやってきた人のところに次々と食事が運ばれて行きます。
試しに、ムッシュ~ と、もう一度ウェーターを呼んでみました。
そして、メニューを指さして、アン と言って、ニコッとしてみました。
すると、あっという間に出てきました。
注文を忘れていて、思い出したからかもしれませんが、
ひょっとしたら、同じような原因かもしれません。
当時、物をねぎったり、頼んだりするならフランス語でという格言が、
ウソか誠か、広まっていました。
そのことをチラッと思い出してやってみた次第です。
この話の真実は確実ではないので、話の種として、聞き流してください。
この時代、英語の苦手の人は、日本語で言って、
英語で通じるフレーズを覚えていました。
有名なところで言うと、
いま、何時ですか・・・・掘った芋いじるな
とか、
降ります・・・・・揚げ豆腐
です。
実際に使うとなると、勇気がいります。
でも、本当に通じるのか気になります。
ロサンゼルス空港のターミナル循環バスに乗ったとき、
たまたま乗客が少なく、日本人らしい人もいません。
これはチャンスだと、大きな声で、
揚げ豆腐
と叫んでみました。
見事に止まりました。
笑いをこらえて降りました。
あと一つ、英語で生業をしているものから、聞いたのも試したことあります。
それは、馬鹿~ です。
マックで叫んでごらん。ハンバーガー買えるから、
と、教えてもらいました。
これも勇気がいりましたが、試しました。
店員は怒らずに、ハーバーガー売ってくれました。
これらは英語の苦手なものだからの楽しみです。
英語ではありませんが、メキシコで、マダムとマドマーゼルを間違えたことあります。
かれこれのおばさんに、真顔でマドマーゼルと言ってしまったのです。
その後のおばさんの笑顔は今でも忘れられません。
外国語が苦手なものならではのことです。
これは、後々、わざと間違えて、何回も使わせてもらいました。
みなさんも、「掘った芋いじるな」って言ったことありますか。