日本は島国である。
身近なところに海を感じて生活をしている。
ちょっと嫌なことがあると、海を眺めに行くこともある。
夏は当たり前のように海水浴へと出かける。
趣味は釣りですと言う人も多い。
日本人にとって海は切っても切り離せないものである。
中国は大陸の国である。
多くの人が海から離れたところに住む。
海を見る、どんな海でもそこは観光地となる。
大連は半島の突端にあり、中国の中でも特に海に近いところにある。
海産物も豊富である。
昔から外国人の往来もある、開かれた町である。
内陸から出てきた人が、この大連を訪れると、まず目指すのが海である。
我々日本人とは違った憧れの海である。
美しくなくてもいい。海という存在が偉大である。
かつて、大連の市街地の近くに海を眺める公園があった。
市民が気軽に海を眺められるところであった。
しかしながら、産業優先のため、そこは埋め立てられていく。
どんどん海岸線が遠くなっていく。
同じようなことが、私の少年時代にある。
小学校の低学年の頃は、自転車で海に行き、遊んでいた。
そこでは潮干狩りもできた。
しかし、高度経済成長のため、そこは埋め立てられ、工場になり、立ち入り禁止となり、海岸
線すらたどり着けないところとなった。
今は、海岸沿いに道ができて、海までは行けるようになったが、そこはテトラポットの海岸線
である。
自然の残る海岸線が旅順への道沿いにあった。
そこは、漁民の生活の場所でもあった。
ここも埋め立てられ、見ることもない風景となる。
中国の人もそろそろ自然の大切さに気が付いてくれるといいのだが・・・
と言うと、中国人から大きなお世話だと返事がくるのは分かっている・・・